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2017年7月20日 (木)

食中毒ではない急性胃腸炎には、漢方と梅醤番茶を!

みなさん、こんにちは!

暑いこの時期、胃腸炎になる人が増えますね!患者さんには、変なものを食べた訳でもないのに…と言われます。

その前に一般的な話ですが、食中毒になりやすいのは、生・半生の鶏肉やひき肉(ハンバーグやメンチカツなど)です。私も昔、牡蠣にあたって、半日便器を抱えた経験があるので、食中毒の恐ろしさはよくわかっています。本当につらいですから、よく火を通して食べてくださいね!

それから、魚の内臓にいるアニサキスという寄生虫も食中毒の原因の一つです。魚を一匹丸ごと買った場合は、すぐに内臓を取り除くこと。ただし新鮮な魚でないと、魚の内臓からアニサキスが身に移動している場合がありますので、生で食べるのは避けた方がよいです。新鮮かどうかわからなければ、魚を冷凍または加熱すれば、アニサキスは死にますので大丈夫です。

上記のように、生ものを食べた訳ではないのに、胃腸炎になることはよくあります。

・冷房などでお腹が冷えた時(プールに長時間いた時やお腹を出して寝てしまった時も)
・屋外にいて大量に水分を取った時
・ビールをたくさん飲んだ時
・水分を飲んでも、あまり尿が出ないとき

冷房やプールなどで直接お腹が冷えたり、水分を摂りすぎて胃腸が冷えてしまうと、体は、嘔吐・下痢で、体を冷やしている水分を捨てようとします。水は、冷却水という言葉があるように、体を冷やす働きがあります。体温よりも温かい水分でないと、水分は熱を奪いますね。体に熱を奪う水分があると、体は冷えてしまいますので、冷えた時、水分を摂りすぎた時、嘔吐・下痢で冷却水を捨てているのです。

体としては正しい反応をしているのに、吐き気止め、下痢止めを飲むとなかなかスッキリとよくなりません。(食中毒の時も吐き気止め、下痢止めを使うのはNGです!ウイルスや細菌、毒素、寄生虫などを頑張って体の外に捨てようとしているのにその反応を止めてしまったら危険です)

嘔吐・下痢で、ミネラルを含む腸液が排出されるので、そうゆうときは、水ではなく、スポーツ飲料やみそ汁など塩分やミネラルが入っているものを飲むとよいです。

胃腸炎になったら、
・腹巻きをする(カイロを貼ってもよい)
・濃い目のみそ汁や 梅醤番茶をのむ
・無理して食べない(嘔吐・下痢が落ち着くまで)
・生姜湯もオススメ
・漢方を飲むなら、115番の胃苓湯(いれいとう)または、17番の五苓散と60番の桂枝加芍薬湯を合わせて飲む。

★梅醤番茶の作り方
番茶に種を取り除いた梅干しと大さじ1杯の醤油、すりおろし生姜を入れるだけ。
これを1日3回くらい飲む。胃痛、腹痛、嘔吐、下痢に効果があります。

とにかく、日ごろからお腹を冷やさないことが大切です。腸は最大の免疫器官で、全身のリンパ球の6~7割は腸に存在しています。お腹を冷やすということは、免疫力を下げるということになりますので!!!

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